パネルディスカッション
「循環型社会における全再生コンクリート」

1. 開催日時:6月20日(木)15:30〜18:00
2. 会 場:つくば国際会議場(エポカルつくば 大ホ-ル)
3. プログラム:
≪15:30〜18:00≫
 司会:長瀧重義(愛知工業大学総合技術研究所)
副司会:野口貴文(東京大学)
≪15:30〜15:35≫
 
(1)主旨説明大越俊男 (日本設計)
≪15:35〜17:05≫
 
(2)主題解説:
 
(1)製造方法について(解体,骨材,コンクリ-ト)古賀康男
(宇部三菱セメント研究所)
(2)基本的な性質について(構造性能,耐久性,施工性等)河野広隆
(独立行政法人土木研究所)
(3)基準・規格類(ISO,JISなど)の動向について辻 幸和
(群馬大学)
(4)実施例(1)萩ノ谷克範
(都市基盤整備公団)
(5)実施例(2)黒田泰弘
(清水建設)
≪17:05〜17:50≫
 
(3)討論
≪17:50〜18:00≫
 
(4)まとめ長瀧重義 (愛知工業大学総合技術研究所)
≪パネルディスカッション主旨≫
 近年、CO2による地球温暖化が国際的な環境問題として認識され、世界的にCO2の排出が抑制される動きにある。また、国内では、廃棄物の最終処分場の不足、廃棄物の不法投棄といった廃棄物問題が重大な社会問題として認識されている。このような現状の中、平成12年5月に建設リサイクル法が公布され、平成14年度には完全実施さる。この中でコンクリ-ト解体材は「建設業」という特定業種が再資源化を促進すべき「指定副産物」して指定されている。また、コンクリ-トの解体材の利用方法としては、建設省は平成6年4月に「コクリ-ト副産物の再利用に関する用途別 暫定基準(案)」を通達し、通商産業省は平成12年11月にTR A 0006(再生骨材を用いたコンクリ-ト)を公表している。
 建設副産物として排出されるコンクリ-ト解体材の2/3が再利用されているが、その用途はほとんどが舗装用路盤材や埋め戻し・裏込め材であり、構造物用途としては一部の試験施工や工場製品以外にはほとんど用いられていないのが状況である。つまり、残りの1/3にあたる900万トンが再利用されないまま最終処分されている。
 セメント・コンクリ-トを積極的にリサイクルすることはCO2の排出を抑制し、産業廃棄物の排出量 を減らすことができるばかりでなく、セメント・コンクリ-ト産業自らの資源問題を解決するために、重大な役割を果 たすと考えられる。本PDでは、これまで再生コンクリ-トに携わってこられた方々から、全再生コンクリ-トにおける各分野での現状と課題に対する情報・知見および意見を伺い、循環型社会における全再生コンクリ-トの発展の一助とすることを目的とする。