JCI2002(つくば) [エコロジー@つくば]
第9回 生コンセミナー
施工者が要求するコンクリート/
製造者が供給コンクリート

生コンセミナー部会長 國府勝郎

JCI年次大会における生コンセミナーは、今年で第9回を迎えることになりました。第1回および第2回は高強度コンクリート、高流動コンクリートの特別 のコンクリートをテーマとしてセミナーが開催され、第3回以降は一貫してレディーミクストコンクリートの品質保証およびそのあるべき姿について議論されてきました。そして、生コンクリートの製造者と購入者・施工者との間のトラブル解消と品質向上への提言がなされてきたものの、コンクリート構造物の品質に関する信頼性について、未だ社会的満足が得られているとは言えない状況にあります。
生コン工場から出荷されるコンクリートは適切な品質を有するよう配合設計され、均質に練り混ぜられたものでなければなりません。また、構造物におけるコンクリートの品質は、施工現場における適切かつ入念な作業がなされなければ保証されないことはいうまでもありません。骨材資源が枯渇し、地球規模で環境負荷抑制の重要性が叫ばれている今日の状況の中で、耐久性に優れたコンクリート構造物の建設がこれまで以上に要求されております。コンクリート構造物の耐久性に対する高い関心とともに、環境問題の重要性が注目される中で、生コンクリートの製造者とその施工者がこれまで以上に協力して、環境負荷の抑制と耐久的なコンクリート構造物の建設に貢献することが重要であります。
本年の生コンセミナーのテーマは、資源の有効利用と環境問題を念頭に置き、コンクリート構造物の信頼性向上と品質保証について、『施工者が要求するコンクリート/製造者が供給するコンクリート』をテーマとし、製造者と施工者の両方の観点から、様々の課題を討議し、共通 認識と理解を深めることができるような企画を狙いとしました。コンクリート構造物の信頼性保証と強度やスランプ等の品質、膨大な量 のスラッジと環境問題、生コン工場の技術力と品質管理監査制度の課題について、コンクリートの製造者と購入者・施工者との間の技術面 の共通認識と問題解決のための製造流通システムのあるべき姿に迫ることができれば幸いである。

JCI2002(つくば) エコロジー@つくば
第9回 生コンセミナー
施工者が要求するコンクリート/製造者が供給するコンクリート

1.開会の挨拶
2. 基調報告
施工者が要求するコンクリート
製造者が供給するコンクリート
3. 討論会 耐久的なコンクリート構造物をつくるために
 
テーマ1 コンクリート強度
テーマ2コンクリートのスランプ
テーマ3コンクリートの単位水量
テーマ4スラッジの発生と処理
テーマ5品質管理監査制度
 製造に対する○適マーク
生コンに求める技術力とは
4. 総括