日本コンクリート工学会

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会長就任挨拶

JCI会長就任にあたって

二羽淳一郎

 6月19日に開催された第53回定時社員総会とその後の臨時理事会において、芳村学前会長の後を受けて、第29代のJCI会長に選出されました。もとより微力ではありますが、会員皆さまのご支援、ご協力により、JCIのために貢献していきたいと考えております。会長就任にあたって、一言ご挨拶させていただきます。

 ご存じの通り、JCIは昭和40年7月の創立以来、55年の長きにわたり、コンクリート工学に関するわが国唯一の学術・技術団体として活動を続けてまいりました。会員数は約7000名であり、平成23年からは「公益社団法人」として活動を行ってまいりました。主たる事業である「コンクリート技士制度」は昭和45年度から実施されており、またコンクリート主任技士、平成13年度からのコンクリート診断士とともに、多数の有資格者が生コン工場や建設の現場等で活躍されており、コンクリートならびにコンクリート構造物の品質向上に大きく貢献してきたことから、高い評価を受けております。

 JCIの事業は幅広く、(1)コンクリート工学に関する各種の調査・研究、(2)年次大会・シンポジウム・講演会等の開催、(3)会誌や論文集の刊行、(4)図書の刊行、(5)各種の資格付与、(6)表彰、などに分かれます。通常の年であれば、これらの事業が前年度末に作成される事業計画のもと、粛々と進んでいくわけですが、今年は世界を揺るがす新型コロナウイルスの問題がこれに大きく影響しております。

 令和2年度は、コンクリート診断士試験は延期となり、定時社員総会も大幅に規模を縮小しての開催となりました。またJCIとして最大のイベントである年次大会も中止となりました。今年は広島での開催予定であり、その実行委員会や関係の皆さまには数年前から準備していただいたにも関わらず、このような結果となったことは本当に残念に思います。安全を優先し、リスクを回避するための苦渋の決定であったと推察いたします。8月に福岡で開催を予定していた国際会議であるConMat’20も中止となりましたが、現在の状況では海外からの参加は事実上不可能であることから、これもやむを得ない決定であると思います。最近の状況に鑑み、政府は6月19日からガイドラインを遵守したうえで、都道府県をまたぐ移動制限の自粛を解除し、また大規模なイベント等の開催も認める方針を打ち出しましたが、一方では第二波の到来を危ぶむ声も少なからず聞こえてきます。いずれにしても、一刻も早く、新型コロナウイルスに対する抜本的な対策が確立され、事態が終息して、従来の生活パターンに復帰できることを強く願っております。

 さて個人的には、JCIとはこれまで、主として研究面での関係が多かったと思っています。年次大会への参加や研究委員会を通した活動です。過去には研究委員会委員長ならびに国際委員会委員長として、理事会に参加いたしましたし、平成27年~29年は学術・技術担当の副会長も務めました。今後は、JCIの全ての活動に注意を払っていくことになりますが、副会長ならびに専務理事、理事会メンバー、事務局、そしてもちろん会員各位のご支援、ご協力のもと、現在の困難に打ち勝って、またもとの輝かしいJCIの活動を取り戻していきたいと思っております。何卒よろしくお願いいたします。

公益社団法人日本コンクリート工学会
第29代会長
にわ・じゅんいちろう

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