混和材料から見た収縮ひび割れ低減と
耐久性改善に関する研究委員会

JCI-TC083A
 
委員会設立主旨

環境負荷低減の観点から、産業副産物である高炉スラグ微粉末やフライアッシュなどの混和材料の使用は不可欠である。しかし、これらを使用したコンクリートでは早期にひび割れが生じるなどの不具合事例の報告もなされている。また、これらの混和材料どおし、もしくは機能性の有機系濃和剤や膨張材を複合使用した場合のコンクリート性能は必ずしも明らかではない。そこで本委員会では、これら混和材料を使用したコンクリートの利用促進を目指し、ひび割れ発生対策を含め、総合的な混合セメントの性能改善に関する技術を進展させる。

方法: 建築学会と土木学会で実施中の混和材料に関する委員会活動との連携。
1) 混和材科の反応とひび割れ発生ほか耐久性への影響の機構解明(水和反応、硬化プロセス、各種劣化現象)
2) ぴび割れ低減など総合的耐久性改善の設計・施工へのフィードバック

 
 
活動計画

WG1-4を設置し活動する。

WG1:品質・性能(ひび割れ)WG
混和材料を用いたコンクリートの収緒ひびわれ抵抗性能の評価とひび割れ低減への提案
・混和材料の添加が収縮ひび割れ抵抗性に与える定量的な影響の調査(論文、技術報告等)
・代表的な混和材料を用いたコンクリートの収縮拘束ひび割れ実験と解析での再現(必要に応じて)
・配合・施工要因が混和材料を用いたコンクリートの収縮ひび割れ抵抗性に与える影響の解析的把握(パラメータスタディ)
・混和材(剤)料を用いたコンクリートの収縮ひびわれ低減に向けての配合や施工方法の提案

WG2:品質・性能(耐久性)WG
・混和材料に期待される品質の明確化とその性能評価方法の掲示
・初期水和に与える混和材料の影響と長期耐久性との関係の検討
・混和材科による各種耐久性の改善効果のとりまとめ
・環境条件に応じた適切な混和材料の適用に関する堤言

WG3:規格・施工WG(特に養生)
・混和材料に関する各種規格の取りまとめと、将来における規格のあり方の堤案
・混和材料を用いたコンクリートの施工性能の明確化と施工上の注意点のまとめ
・ひび割れ機構を考慮したひび割れ低減のための方策(初期養生など)のまとめ

WG4:利用検討WG(ひびわれ低減と耐久性の観点から)
・混和材料の拡大利用に関する基礎データの収集検討(論文、技術報告等)
・混和材料の拡大利用に関する既存工事データの収集検討
・国内・海外の混和材料の利用に関する規定検討
・混和材料の拡大利用に関する提案(材料面、環境面)


(c)混和材料から見た収縮ひび割れ低減と耐久性改善に関する研究委員会