有害廃棄物・放射性廃棄物処分への
セメント・コンクリート技術の適用研究委員会

JCI-TC-181A
 
委員会設立主旨

近年,多様化する課題に対して研究領域をまたいだ学際的研究が活発になっている.コンクリート工学は建設分野だけではなく,廃棄物処分にも深く関与しているが,セメント・コンクリートに関連する技術や知見の最新情報が十分に反映されていない実状もある.このような背景から,有害廃棄物・放射性廃棄物処分へのセメント・コンクリート技術の適用性について,現状保有する技術や今後の技術的課題を整理し,コンクリート工学の貢献の可能性を明確にすることは有意義と考えられる.

本委員会では,セメント・コンクリート分野のみならず,環境,原子力,地盤等の異なる分野から有識者を集め,廃棄物処分におけるニーズとコンクリート工学が有する知見や技術の照合,ならびに将来的な適用が見込まれる項目の抽出を目指す.このような活動を通じて,コンクリート工学の従来領域を拡大することを狙い,各種の廃棄物処分関連分野に得られた情報を積極的に発信するとともに,セメント・コンクリート分野の技術的貢献の可能性が見出された項目については,研究開発の活動を喚起する.

 
 
活動計画

本研究委員会では,廃棄物処分関連分野に対して,セメント・コンクリート分野が貢献し得る技術を発信することを目標に,それぞれの技術項目について具体的な適用性の評価を行うため,以下の3つのWGを組織し2年間の研究活動を行う.

WG1:固化・不溶化技術WGWG2:処分施設設計・施工技術WGWG3:安全評価関連技術WG

全体会議は,FS委員会の活動成果の共有,各WGの調査項目および活動内容の審議,関連分野の専門家からのヒアリングとディスカッション,研究動向のとりまとめ,ならびに今後の研究の方向性への提言内容などを議題として,年2回程度開催する計画である.これに対応した各WGの活動は,主査を含めた56名程度の委員で構成し,年数回のWG会議やメール連絡等によって推進する.これら委員会活動による成果は,研究報告書にまとめるとともに,最終的にはシンポジウムを開催して広く発信する.

(c)有害廃棄物及び放射性廃棄物の処分へのセメント・コンクリート技術の適用に関する研究委員会