既設コンクリート構造物の予防保全を目的とした
調査・診断・補修に関する研究委員会

JCI-TC182A
 
委員会設立主旨

 コンクリート構造物の維持管理において、予防保全の重要性が広く認識されているが、実際に変状が顕在化する前に補修などが行われることは多いとは言えない。その一因として、劣化の初期段階における調査、診断技術および補修技術の情報が体系化されておらず、予防保全維持管理を行うための具体的な方針が十分にしめされていないためと考えられる。
 そこで本研究委員会は、主として外観上の変状が顕在化していない「潜伏期」、「進展期」の劣化過程にある構造物の維持管理を対象として、予防保全に関する調査、診断、補修技術の体系化を行い、予防保全の手順を示す指標として提案することを目的とする。具体的には、@予防保全に適用可能性のある調査、診断、補修技術の情報収集、整理とその体系化、A予防保全に適応可能性のある調査、診断、補修技術の適用性評価、Bそれらの検討結果を踏まえて既設コンクリート構造物の予防保全のあり方をとりまとめ、その普及のための手順書として提案する。


 
活動計画

 本研究委員会では、コンクリート構造物の予防保全に適用できる調査、診断、補修技術の体系化を行い、既設コンクリート構造物の予防保全手順書を提案することを目的とし、下記の3つのWG活動を行う。

WG1(体系化):予防保全に適用可能な調査、診断、補修技術に関する情報を収集、整理し、体系化する適用範囲や制度などについて技術的評価を行う。
WG2(適用性評価):予防保全に適用可能な調査、診断、補修技術に関する性能評価方法、補修効果と持続性の確認方法について技術的評価を行う。
WG3(手順書作成):WG1、WG2の検討結果を踏まえ、既設コンクリート構造物の予防保全の普及のための手順書を提案する。


(c)既設コンクリート構造物の予防保全を目的とした調査・診断・補修に関する研究委員会