日本コンクリート工学会

ホーム > コンクリートについて > コンクリートの基礎知識 > PC 鋼材

コンクリートの基礎知識

PC 鋼材

 PC鋼材とは、鉄筋などの補強用鋼材と比較して高い引張強度を有する、プレストレストコンクリート(PC)用緊張材のことをいう。PCに高強度鋼材を用いるのは、コンクリートのクリープや乾燥収縮により時間の経過とともにプレストレスが減少した後にも、十分なプレストレスを確保するためである。

 PC鋼材の性質としては以下が挙げられる。

 i) 明瞭な降伏点を示さないので、0.2 % の永久ひずみを生ずる応力を耐力と呼び、降伏点の代用としている。

 ii) 耐力は、PC鋼棒で785~1 275 N/mm2と、通常の鉄筋の2倍以上である。

 iii) JISでは、耐力に達してから破壊に至るまでの塑性変形能力を考慮して、種類ごとに3.5~5 % 以上の伸びを規定している。

 iv) PC鋼材に引張応力を与えて一定の長さに保っておくと、時間の経過とともにその引張応力が減少する。これをリラクセーションといい、プレストレスの減少に大きな影響を及ぼす。JIS では低リラクセーション品としてリラクセーション値が小さい規格もある。

(上記内容は、コンクリート技術の要点'07からの抜粋です。詳細はそちらをご確認下さい。)

Copyright © Japan Concrete Institute All Rights Reserved.

トップに戻る