日本コンクリート工学会

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会誌「コンクリート工学」

会誌「コンクリート工学」について

会誌『コンクリート工学』(約100ページ)は毎月発行し、会員に配布しています(会誌代金は会費に含む)。年3回は、話題のテーマについて掘り下げた内容を特集号としています。
斯界の権威・専門家による解説、テクニカルレポート、工事記録、講座、レビュー論文など最新の研究・技術情報をわかりやすく掲載しています。

最新号の目次

コンクリート工学 Vol.63, No.7
2025年7月号

巻頭言
時流と自流
鹿毛忠継
TOPICS
見晴大橋~オホーツク圏の交通利便性向上と地域生活を支援~
中村雅樹
解説
日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準」2024改定の概要
西村康志郎・壁谷澤寿一・真田靖士・花井伸明
概要:
日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」は2018年に改定されてから6年が経過した。2024年の改定では、フラットスラブ構造・フラットプレート構造の解説の充実、壁部材の許容せん断力算定における開口高さによる低減率の定義と適用方法の明確化、杭基礎スラブの解説の充実、貫通孔を有する梁の許容せん断力の見直しなどを行った。また、JIS(鉄筋関係)の改定を踏まえて使用する鉄筋を明記するなど、関連する規格や指針の改定にも対応した。
キーワード:
フラットスラブ、フラットプレート、開口低減率、杭基礎スラブ、有孔梁
テクニカルレポート
材料噴射方式3Dプリンティング技術による構造部材のオンサイトプリンティング
小倉大季・山本伸也・菊地竜・阿部寛之
概要:
セメント系材料をノズルから圧縮空気で噴射し、立体形状を造形する材料噴射方式の3Dプリンティング技術を新たに開発した。本技術は、従来のセメント系3Dプリンティングで主流の材料押出方式とは異なり、ノズルと造形物との間に距離を保ちながら、材料を横方向にも噴射できる点に特徴がある。この特性を活かし、事前に配置した鉄筋の外周からプリント材料を吹き付けることで、従来の鉄筋コンクリート部材と同等以上の性能を有する部材の製造を実現した。さらに本技術を実プロジェクトに適用し、高さ2200mmの柱部材をオンサイトプリンティングで施工した。本稿では、開発技術の概要とその適用事例について報告する。
キーワード:
3Dプリンティング、材料噴射方式、オンサイトプリンティング、繊維補強モルタル、建設ロボット、自動化
工事・プロジェクト記録
設計施工物件における既存地下躯体を利用した山留め工事の合理化の提案
福元宏幸・佐藤久恵・大橋達也・山田大
概要:
本報告は、設計施工案件において、設計・技術・工務部間が連携して積極的に合理化を図った結果、その技術提案が評価されて受注につながった事例である。発注者より提示された初期検討のボリューム検討図では、既存躯体と新築躯体の外形ラインがほぼ一致しており、大部分の既存地下躯体を解体することが前提として計画されていた。しかし、当社は既存地下躯体の山留め利用や、柱スパンの検討により、解体工事のボリュームを削減し、工期短縮・コスト低減だけでなく、環境に配慮した計画を提案し、それを実現することができた。受注後のさらなる合理化提案を含めて、今後も増加が予想される同種工事の計画の一助となるよう、本計画の特徴や施工状況を紹介する。
キーワード:
合理化提案、既存躯体山留め利用、既存躯体解体量削減
CIMを活用したラビリンス型洪水吐きの構築—千五沢ダム再開発事業—
山田史章・山口浩
概要:
千五沢ダム再開発事業は、かんがい専用ダムである千五沢ダムにおいて、既設洪水吐きの改築を行うことで治水機能を付加し、下流域の河川の氾濫を防ぐことを目的としている。洪水吐きはラビリンス型が採用され、複雑な形状から最適な施工ステップやリフトスケジュールの構築が求められた。本工事では4D-CIMを活用することで、施工機械の配置や打込みブロックの組合せパターンをシミュレーションし、最適な施工計画の立案を試みた。途中台風19号による洪水に見舞われたものの、CIMを活用することでリフトスケジュールの見直しによる早期の復旧を果たし、無事計画どおり構築4年目の完成を達成した。本稿はその詳細を報告するものである。
キーワード:
ダム再開発、ラビリンス型洪水吐き、CIM、寒中コンクリート
高強度PCa柱を用いたH形コアウォールを適用した超高層免震事務所ビルの設計・施工—TODA BUILDING—
太田行孝・川又哲也・庄司大輔・西村英一郎
概要:
TODA BUILDINGは、都市再生特別地区の認可を受けた地上28階、高さ165mの超高層免震事務所である。高強度PCa柱を用いたダブルH形コアウォールと、建物外周の鉄骨造フレームを組み合わせたハイブリット構造を採用している。コアウォールと鉄骨造フレームは、アウトリガー架構により接続することで、曲げ戻し効果を高めている。RC造コアウォールが建物の心棒となることで、地震エネルギーを各層に分散して特定層の変形と損傷を抑制するとともに、地震力の大半を負担することで外周架構の細柱化や低層階での大空間づくりにも寄与している。本稿では、本建物に適用した構工法、構造設計および施工の概要について報告する。
キーワード:
超高層事務所ビル、コアウォール、RC・S複合梁、せん断降伏型制振梁、プレキャスト工法、CFT柱
講座
プレキャストコンクリート杭 (2)既製コンクリート杭の施工法の種類と進化
木谷好伸
レビュー論文(文献調査委員会)
種々の材料を用いた硬化体と補強筋の火災時・火災後の付着特性に関する研究動向
西尾悠平
随筆
胃袋を満たすコンクリート:近代日本の集団食を支えたもの
湯澤規子
海外だより
世界で必要とされる考える姿勢とは?
加藤寛
さろん
高齢者の運転免許更新
田才晃
コンクリート技士のページ
まけまけいっぱい生コン知識を活かして
橋本圭二
コンクリート技士資格取得を振り返って
松原克樹
コンクリート診断士のページ
先人の技術に思うこと
辰巳裕幸
定期点検におけるコンクリート診断士の必要性
山邉直人
我が職場
“ものづくり”のベストパートナー! JFEテクノリサーチ(株)
峯岸明子
高品質なコンクリート構造物の建造に貢献! (株)日東CTO
石田良平

過去1年の目次

創刊からの総目次

Vol.1(1963年)からの総目次を公開しています。過去の記事で、J-STAGEに非掲載となっているものの書誌情報等は、こちらのページからご確認ください。

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