近年のコンクリート構造物では、配筋が高密度になる傾向があり、粗骨材の最大寸法3倍以上の径のコアを実構造物から採取することが困難となっている。このような背景から、JIS A 1107では適用外となる粗骨材の最大寸法の3倍に満たない径のコアにより構造体コンクリートの強度推定が行われるようになってきた。構造体コンクリート強度推定方法の一方法として、2022年11月に(一社)日本非破壊検査協会規格 NDIS 3439「コンクリートからの小径コア採取方法及び小径コア供試体を用いた圧縮強度試験方法」が制定された。規格制定までに検討された内容や、規格の概要を紹介する。